きのうの土曜日の話なんですが、久しぶりに渋谷でランチを食べようかなと出かけまして。
久しぶりだしあまり行かない辺りまで歩いてみようと、代々木方面へ足を向けました。
まずは駅から道玄坂を登って、東急本店の前を通り過ぎてさらに北へ。
この道はそこそこ車の通行も多いんですが、一方通行になってるんで比較的歩きやすいです。
そうやって神山町をつっきるように進んでいくと、「魚力(うおりき)」というお店があります。
渋谷でランチと言っても、このへんは代々木と渋谷の中間よりもどちらかというと代々木に近いくらいでして。
井の頭通りのほうへ出ると、目の前にNHK放送センターが見える辺りですね。
「魚力」は本来は食事処じゃなくて魚屋なんだそうで、店構えもまんま魚屋です。
店の前にメニューが書かれた看板が出ていて、それでかろうじて定食もやってるんだなと分かるような様子で。
そういう店だと知らないとなかなか入りにくいというか、知ってても初めて入るときは大丈夫かな?とか思ったりしますが。
そこは迷わず魚屋の勝手口のようなドアを開けて、元気良く入るわけです。
右手の壁に定食メニューが書かれた古びた発泡スチロール製の札が、ズラリとぶら下がってまして。
その中から希望の札を取ってそのまま奥へと進むと、カウンタがあるので「こちらどうぞー」と促されるままに座ります。
11時半くらいでしたが、近所に住む親子などで既にカウンタは半分くらい埋まってましたよ。
2階にはテーブル席があって3人以上だったりすると上へ案内されるようですが、オレは行ったことないのでソチラの様子は不明です。
さてカウンタで先程の札を見せて注文をお願いするわけですが、ここでちょっとしたオマケイベント。
札の裏を見ると数字が書いてありまして、これが本日の当たり番号だと小鉢が一品サービスされるんですね。
当たり番号は4つほど(だったかな?)あるんですが、雨の日はさらに増えて当たり確立がアップするようです。
今回オレはハズレ・・・まぁこんな日もあるさ、負けるなオレ。
さて今回注文したのは店の看板メニュー「さば味噌煮定食」(税込み1,030円)でして、さほど待つこともなくご飯と味噌汁と小鉢そしてさば味噌煮の登場。
味噌汁はシジミ入りでやや薄め、そして小鉢にはミニサイズの赤身とタコのお刺身が入ってますよ。
サバ味噌はお椀に入ってまして、まるでスープのようなタップリの煮汁の中に沈んでます。
食べてみると骨までそのまま食べられるくらい柔らかく、やや甘めですが良い味に煮込まれててガシガシご飯が進みますね。
ご飯は食べ残さない限りお代わり自由なんで(食べ残すと罰金500円とのこと)、少しもらって最後に煮汁をかけてザザッとかっこみました。
カウンタにあるお椀の中のヒジキの煮つけも食べ放題でして、味付けがやや辛めなんでこれをオカズにしてもいいでしょうね。
すっかり満腹になってお茶をズズッとすすり、「ごちそーさまー」とお会計をして外へ出ましたよ。
ちなみにNHKが近かったり以前は近隣に渋谷ビデオスタジオもあったせいで、放送関係者が利用することも多かった店らしく。
最近でこそ飲食店がけっこう増えましたが、昔は神山町界隈にはこんな定食が食べられるお店も無かったですからね。
そんなこんなでメディアにとりあげられることが何度かあって、意外にも知る人ぞ知る有名店だったりします。
まぁ場所が不便だし価格設定も他の定食屋なんかに比べると高めなんで、是非にとすすめるほどではないとは思うんですけれども。
まるで築地の場外市場にありそうな雰囲気で、魚屋のおやじさんとおかみさんとその家族でやってる感じのお店ですが。
そういう感じとか魚料理が好きな人なら、話のタネにでも一度行ってみるとハマルかも。