父ちゃんのためなーらエーンヤコーラ!母ちゃんのためなーらエーンヤコーラ!も一つおまけーにエーンヤコーラ!
ご存知でしょうか?『ヨイトマケの唄』。
前述のフレーズは、その歌の中の一節です。
美輪明宏の歌で有名な曲ですが、他の多くの有名ミュージシャンもカバーしてるのでそちらで聴いたことがある方もいるでしょう。
60年代後半の曲なのでオレも原曲を聴いた記憶はハッキリとは無いのですが、前述のフレーズはどこかで聴いたことがある気がします。
元々「ヨイトマケ」ってのは、掛け声なんだそうですね。
昔の工事は今みたいに性能の良い重機なんて無いので、ほとんどの作業が人力で行われてました。
地ならし(地面を固く押し固める作業)なんかも、人手を使って大きな丸太ん棒を地面に打ちつけてやってたんですよね。
その丸太ん棒を滑車を使って引っ張り揚げるときの掛け声のことを「ヨイトマケ」って言うんだそうです。
「よいっ!と巻ーけ!」とか一斉に叫んで、みんなでロープを引っ張ってたんですね。
それが転じて工事現場で働く日雇い労働者のことを昔はヨイトマケと呼んだりしたそうで、『ヨイトマケの唄』は工事現場で働く母親とその息子をモチーフとした泣ける歌なんです。
大きな機械でドンガン地ならしするような現代では、その「ヨイトマケ」という言葉も死語になってしまいましたが。
まぁそんな時代の流れに敢えてのアンチテーゼというか、逆行するようなネーミングのロールケーキを買ってきました。
苫小牧のお菓子メーカ三星の、よいとまけ。
三星ってのは苫小牧では有名なお菓子メーカで、特に北海道の特産品ハスカップを使った菓子類に力を入れてるんだそうです。
そしてその中でも最も知名度が高いのが、このよいとまけっていうハスカップジャムを使ったロールケーキ。
長さ16cmほどの小ぶりのロールの表面を完全に覆うように、ハスカップのジャムがベッタリと塗られてます。
濃い紫色のジャムの中にハスカップの実がところどころにあったりして、見かけは若干グロいんですよね。
でも見かけと味は別物ってことで、表面に巻いてあるセロハンのようなものを剥がして食べることにしました。
うわー透明のセロハンを剥がすと、せっかくのハスカップジャムがくっついて全部とれるー。
もったいないとセロハンからジャムを舐め取ろうとすると、なんとそのセロハンが溶けるではないですか。
はて?セロハンかと思ったこれは・・・実はオブラートなのでした。
どうやらコレは剥がさずに、そのまま食べるのが正解のようですね。
というわけで剥がしたオブラートを元に戻して、パクリとかぶりつきました。
あーなるほどー、けっこう甘いねー。
でもハスカップのジャムの酸味が強いため、甘さを多少中和する感じです。
このジャムが無かったら、ごくごく普通のロールケーキなんでしょうね。
でも酸味の強いジャムのせいで、チョット変わった味わいでなかなか美味しいです。
いまどき人気のロールケーキとは違う方向性ですが、値段も安めだし悪くない感じですね。
ちょっと昔風で、しかも変わった味わいのロールケーキを食べたいときにはおすすめです。
ちなみに今回買ったのは食べやすいように切り分けてありましたが、昔は切れ目が入っていなかったんだそうで。
その頃は巻いてあるオブラートのせいでナイフを入れるのが難しくて、「日本一食べにくい」なんていう人もいたとのことですよ。